初心者の為の英会話上達のヒント3
初心者の為の英会話上達のヒント
3. 英語と日本語の構造の違いを知る-1
前回、前々回と「物まね上手になる」という話をしました。
これは実は英語特有の発音と文の構造を水泳や自転車のように身体で覚えさせる、という目的があります。
それでは日本語と英語は文の組み立て方においてどのようなちがいがあるのでしょうか?
一つ例を見ていきましょう。
Bob likes Lisa.
という英文があります。同じ意味を日本語ではどう言うでしょうか?
「ボブはリサが好きだ。」
これが最初の答えでしょう。でも他にもありますね。ちょっと書き出してみましょう。
「ボブは好きなんだって、リサのことが。」
ありですね?
「リサが好きなんだって、ボブは。」
これもありですよね?
「好きなんだって。ボブはリサのことがさぁ。」
これも言えますね?
「好きなんだって。リサのこと。ボブがね。」
ありですよね?
それでは再度、
今の5つの日本語の文をそれぞれ英語で言うとどうなるでしょう?
答えは全て
Bob likes Lisa.
です。
ここでお分かりですね。
日本語と英語では明らかに文を作る時の基本的な発想が違うということです。まとめると、
①日本語では言葉を様々な順番で並べても良く、その代わりに「てにをは」を適切に使うことが大切で、その使い方で意味が変わる。
②英語においては、「どの順番で」言葉を並べるかが大切で、それが変わると意味が変わったり文として成立しない。
ということです。
ですから、
「ジェーンのことが好きなんだって、ボブは」と言おうとして、
Jane likes Bob.
と、そのまま日本語の順番で単語を並べると、全く逆の意味になってしまいますし、仮に「好きなんだって。ボブはリサのことがさあ」を
Like Bob Lisa.
と日本語のまま単語を並べたら、英文としては意味不明となってしまいます。
これがいわゆる文法ということです。つまり、その言語特有の文の組み立て方。
たまに、「英語は、文法は関係無いらしいよ。だって単語並べたら通じたし。」という人がいて、それを鵜呑みにしている初心者の方がいますが、それでは言いたいことは正確には伝わらない、と心得ましょう。
上達の鍵は、やはり文単位で繰り返し口に出し、型(=文の組み立て)を身につけることです。あとはちょっとずつ単語を入れ替えること。
次回はその具体例を交えてお話しします。